喫茶店にて

上海の喫茶店はオーバーストア気味なくらいに見かける。最近はパンも売るスタイルが流行りのようだ。営業マンとしては、出先で少し座れて軽い食事も取れたらありがたい。ある日の昼に、オシャレとは言いがたいカフェに入って注文を済ませた。席についたとたんに少し嫌な予感がしてきた。少し安らかに休憩したいのだが、奥にいる若者がスマホゲームに夢中で、おそらくバトルゲームであろうカナキリ音が耳障りなのだ。

他人に迷惑をかけないのが、一般社会常識ではないのか。まわりのやつらが注意すべきなのでは。中国は他人にかなり寛容なのだ。

かといって自分がそいつに注意するかと言えば、それはしないのだが。

喫茶店って心地よい空間も提供できないと生き残れないよな、なんて呟き、ちょうどパンを食べ終えた辺りで、厨房に目がいった。

オーブンの辺りに猫がいたのである。

店に犬猫がいるのは、最近のペットブームでまあ仕方ないとしよう。厨房に動物を飼うなんてけしからんではないか。

このイライラを納めるべく、早々に店を後にした。上海とはいえ、マナーやルールが軽視されすぎでは。心身穏やかでないなか、まちを歩いてたら、オバサンと守衛の口論していた。

もし私が正義を振りかざし、スマホゲームに夢中の若者や、厨房に猫がいることを指摘したら、相手は噛みついて来るのかな。

それにしてもこのオバサンやたらに声がでかい。

今日はおとなしくしよう。